集客・キャッチコピー・訴求設計
小さなブースに朗報!展示会キャッチコピーで集客力を3倍にする方法
イシモトキンヤ
はじめに
展示会への出展は、新しいお客様との出会いを増やす絶好のチャンスです。
「よし、展示会に出よう!」と決意したものの、次に頭を悩ませるのが「どうやって来場者に注目してもらうか?」ではないでしょうか。周りを見渡すと、有名企業は巨大なブースに派手な装飾、人目を引くイベントで多くの来場者を集めています。それに比べて、小さなブースでは「どうせ目立たないだろう…」と諦めてしまう気持ちになるかもしれません。
でも、ちょっと待ってください!
豪華な装飾や大きなブースは、確かに来場者の目を引きます。しかし、それは「お金をかけているから」です。一方、お金をかけずに、いや、お金を一切かけずに、大手企業に負けないくらい来場者の心を掴む方法があります。
それが、あなたのサービスや商品を伝える「キャッチコピー」です。
キャッチコピーは「言葉」なので、お金はかかりません。しかし、磨き抜かれた強力なキャッチコピーは、まるで磁石のように来場者を引き寄せ、あなたのブースに立ち止まらせるパワーを持っています。
この記事では、そんな「言葉の力」を最大限に引き出すための具体的な方法をご紹介します。参考にするのは、元博報堂のコピーライターである佐々木圭一さんの名著『伝え方が9割』です。この本で紹介されている、言葉に「高低差」をつけて、心を揺さぶる5つの技術を、展示会ブースで使えるようにわかりやすく解説していきます。
この記事を読み終える頃には、「うちのブースでもこんなに人が集まるのか!」と驚くような、費用対効果抜群の集客術が手に入っているはずです。
1. なぜ、展示会でキャッチコピーが重要なのか?
1-1. 来場者は歩きながら判断している
展示会場を歩く来場者の行動パターンを観察すると、興味深い事実が分かります。多くの来場者は立ち止まることなく、歩きながらブースを眺めています。つまり、歩く速度で理解できるメッセージでなければ、そもそも認識してもらえないのです。
1-2. 情報過多による「選択疲れ」
現代の展示会は情報の洪水状態です。来場者は1日で数百のブースを目にします。この状況では、人間の脳は自動的に情報を遮断し始めます。医学的にも証明されているように、過度な情報にさらされると、脳は重要でない情報を無視するようになるのです。
1-3. 競合他社との差別化が困難
同じ業界の企業が並ぶ展示会では、商品やサービスの機能面での差別化は困難です。しかし、伝え方の違いで大きな差をつけることができます。同じ製品でも、キャッチコピー次第で全く異なる印象を与えることが可能なのです。
2. 人の記憶に残る法則
それでは、いよいよ本題です。言葉に高低差をつけることで、人の心を動かす5つの技術を見ていきましょう。
佐々木圭一さんがおっしゃる強いコトバとは「心を動かすエネルギーのあるコトバ」のことです。心を動かすエネルギーは「コトバに高低差をつける」ことで生まれます。言いたいことをそのままストレートに伝えるのではなく、その前後に高低差をつけるコトバを加えるだけでインパクトが大きくなります。
そうだ 京都、行こう。(JR東海)
事件は会議室で起きてるんじゃない!現場で起きてるんだ!!(踊る大捜査線)
上を向いて歩こう 涙がこぼれないように(永六輔)
咲いた 咲いた チューリップの花が(童謡)
ここだけの話ですが…(日常会話)
人を感動させたり、ずっと覚えてもらったり、注目してもらえるこれらのコトバには、この法則がほとんど当てはまります。そして誰にでも簡単にできる方法なので、ぜひ試してみてください。
①サプライズ法:驚きで注意を引く
人から注目を集めたいときはサプライズを演出することが効果的ですね。新車発表会でお披露目をする際に布を掛けておくのも、ギャップを作るためのサプライズ演出です。
「京都に行こう。」ではあまりインパクトがありませんが、「そうだ」というコトバを前につけるだけで注意を引かれ、京都に行きたいという気分になってしまいます。
そうだ 京都、行こう。(JR東海)
展示会での実践方法
展示会でサプライズ法を使う最も簡単な方法は、感嘆符(!)や疑問符(?)を活用することです。
基本例: 「コスト削減システム」 「人手不足解消サービス」
サプライズ法適用例: 「えっ!こんなにコスト削減できるの?」 「まさか!たった3人で100人分の作業?」
他にも効果的な前置詞があります:
「ついに」「とうとう」「なんと」
「驚きの」「まさかの」「信じられない」
「速報」「緊急」「重大発表」
よくある手法ですが、キャッチコピーに何か足りないと感じた時に試してみるのはいかがでしょうか。
②ギャップ法:反対の言葉で強さを生む
コトバの意味をもっと強く伝えたいときには、大きなギャップをつくることが有効です。つくり方は簡単で、正反対のコトバを言いたいことの前に入れるだけです。
「事件は現場で起きてるんだ!」というただの事実が、その前に「会議室」「起きてない」というコトバを入れるだけで
事件は会議室で起きてるんじゃない!現場で起きてるんだ!!(踊る大捜査線)
というように「現場」という言葉がより強く浮かび上がってきます。
このギャップ法は様々なシーンで使われており、オバマ大統領の大統領就任演説でも「これは私の勝利ではない。あなたの勝利だ。」と言って人々を感動させました。
「高い技術力はいらない!誰でも使える〇〇システム」
「大企業でなくても大丈夫!中小企業専用ソリューション」
「経験豊富なスタッフは不要!新人でも即戦力」
伝えたいワードをもっと強く訴えたいと思ったとき、その前に正反対のコトバを入れてみてください。きっと、まったく印象の異なるキャッチコピーができあがります。
③リピート法:繰り返しで記憶に残す
私たちの記憶に残っているものを思い返すと、繰り返しコトバが多いような気がします。童謡では「桃太郎さん 桃太郎さん お越しにつけた吉備団子〜」と繰り返していますし、先ほどのオバマ大統領の演説よりももっと有名なのが
人民の、人民による、人民のための政治(リンカーン大統領)
だったりします。
同じコトバをリピートするのはインパクトよりも長く記憶に留めて欲しいときに有効です。つくり方は簡単で、ただ同じコトバを繰り返すだけです。
「安全、安全、とことん安全な作業環境」
「速い、速い、驚くほど速い処理能力」
「簡単、簡単、誰でも簡単操作」
「削減、削減、徹底的に削減」
3つのポイント:
重要なキーワードを2〜3回繰り返す
リズム感を意識する
最後に具体的な内容を加える
長く覚えてもらいたいときに、ただ繰り返せばいいだけなんて簡単ですね。
④赤裸々法:生々しい表現で心に響く
展示会でのキャッチコピーの重要性を理解しているブースが増えて、各社が知恵を絞ったキャッチコピーをブースに掲示しています。そうするとどこも似たようなコピーとなって、目立つことが難しいと感じることもあるでしょう。
そのときに検討したいのがこの方法です。
赤裸々法とは、普段は口にしないカラダの反応を入れたコピーのことです。「くちびるが震えている。あなたが好き。」のように、展示会ではあまり使いにくいかもしれませんが、カラダの反応を入れると他とは一線を画すキャッチコピーとなり、目立ちます。
ビジネスシーンでの赤裸々法
例えば「興奮する」というワードは「全身の毛穴が開いた」と置き換えたり、「感動した」を「涙で視界が歪む」のようにすることで、手触り感のあるコピーになります。
「背筋が凍る」セキュリティリスク診断
「手に汗握る」スリリングな業務効率化
「鳥肌が立つ」ほどの精密技術
「息を飲む」美しい仕上がり
「心臓が高鳴る」新時代の到来
注意点: 業界やターゲットによっては不適切になる場合があるため、使用前にチーム内で検討することをお勧めします。
⑤クライマックス法:期待感を煽って注目を集める
展示会場の中は情報の洪水状態です。これだけ情報が溢れていると人間には処理しきれないため、逆に脳は情報を閉ざしてしまうそうです。
展示会場を歩き疲れた来場者の意識を、一気に引きつけるにはどうすれば良いでしょうか。
そんな状態の来場者に自分のブースを見てもらうには、金八先生の「ハイ、注目!」が有効です。一瞬にして集中させる効果があります。
これをキャッチコピーで表現する場合は、まず重要なことであると認識させるコトバを前に入れます。
「ここだけの話ですが」
「誰にも言わないでください」
「3つのコツがあります」
「重要なお知らせ」
「業界関係者必見」
「限定公開」
展示会での活用例:
「業界初公開!革新的な技術をお見せします」
「ここだけの話、コスト50%削減の秘密」
「緊急報告!新基準に対応する唯一の方法」
「限定感」や「特別感」を演出することで、来場者は「今、ここで聞かなければ」と感じ、自然とあなたの話に耳を傾けるようになります。
まとめ:小さなブースこそ、言葉の力で輝く
佐々木圭一さんの『伝え方が9割』から、キャッチコピーをさらに強くする5つの技術を解説しました。展示会に出展する際、この5つの技術をぜひ試してみてください。お金をかけずに、知恵を使い、言葉を磨く。これこそが、小さなブースでも大手企業に負けない存在感を発揮する、最強の戦術です。
最後に!【サプライズ法】 これはあなただけに特別に贈りますが…【クライマックス法】 お金を使わず、知恵を使い【ギャップ法】 他社のブースが目に入らなくなるほどの、存在感のあるブースを【ギャップ法】 強い、強い、キャッチコピーで【リピート法】 シャツが汗ばむほどの、集客をしましょう!!!【赤裸々法/サプライズ法】
5つの技術を使って文章を作成してみました。参考になるかわかりませんが、誰にでも簡単にできる方法なので使わない手はないですね。
重要ポイントの最終確認:
キャッチコピーはお金のかからない最強の武器
5つの技術で誰でも印象的なコトバが作れる
小さなブースこそコトバの力が重要
継続的な改善で効果は必ず上がる
コトバをいろいろ試してみて、しっくりくるキャッチコピーをつくってみてください。きっと次の展示会では、大手企業のブースに負けない注目を集めることができるでしょう。
でもひとつだけ注意してほしいのが、この方法はキャッチコピーを強くする方法ではなくて、"さらに"強くする方法だということです。まずは言いたいことが「何か」という軸を固めてからこの技術を使ってください。
あなたの会社の魅力を最大限に伝える、とっておきのキャッチコピーで展示会を成功させましょう!