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失敗・NG・注意事項・担当者の悩み

隣のブースは『敵』ではなく『サポーター』

イシモトキンヤ

2026/9/14 07:23

展示会の設営日。スタッフがブースの備品を運び入れる最中、隣に別の企業がセットアップを始めます。

同じ業種なら、視線が交わる瞬間、心の中で「競争相手が来た」と思っていないでしょうか。

限られた来場者を奪い合う関係。自分たちのブースに立ち寄ってほしいから、隣との距離を意識的に保つ——こうした考え方は珍しくありません。

でも、その判断が、実は商談機会を逃している可能性があります。

「ライバル関係」という思い込み

隣のブースをライバルと感じるのは、自然な反応です。

出展費用を払い、貴重な時間を使って来たのですから、「自分たちのブースに来場者を集中させたい」という気持ちは当然です。

ただ、ここで見落としやすいのは、来場者の流れは、個別のブースの工夫だけでは決まらないという点です。

展示会の会場全体では、来場者は通路を歩き、隣同士のブースを見比べながら移動します。

つまり、物理的に隣同士である以上、あなたのブースの来場者は隣にも流れやすく、隣のブースの来場者もあなたのブースに流れやすい。

この流れは、「競争」というより「相互の連続性」です。

「保険」という考え方

SHOWCASEが重視するのは、隣のブースとの関係を「保険」と捉えることです。

保険には、大きく2つの役割があります。

1つ目は、緊急時の対応です。

展示会中に、展示品が破損したり、急に必要な備品が足りなくなったりすることは起こります。

その時、隣のブースと関係がなければ、対応に追われて、その間ブースを離れるか、来場者への応対の質が低下します。

でも、隣のブースが味方なら、一時的に対応を手伝ってもらえる、備品を貸してもらえる。

つまり、ブースの稼働時間と対応能力が維持されるということです。

これは、来場者機会を失わないということ。商談機会が減らないということです。

2つ目は、相互誘導です。

あなたのブースが「このお客さんは、自社のターゲットではないな」と感じた来場者でも、隣のブースにはターゲットかもしれません。

その逆もしかり。

関係があれば「こちらのブースで○○を扱っているので、よかったら見てみてください」と、相手のスタッフに紹介できます。

来場者にとっても、「ああ、このブースが勧めるなら、見てみようか」という心理が働きやすくなります。

SHOWCASEの「おへその法則」では、来場者は「認知」「興味」「理解」を経て、初めて「接触」に進みます。

隣のスタッフからの推薦は、その「興味」から「理解」へのハードルを下げるきっかけになり得るのです。

では、何を基準に動くのか

大切なのは、隣のブースとの関係を、商談機会の創出という視点から考えるということです。

来場者数を競うのではなく、「会いたかった相手」と実際に会う確率を高める。

そのために、隣との関係が必要な商談達成のパーツとして機能するかを問うのです。

展示会は、複数のブースが集まった場所です。

あなたのブースだけで完結しているのではなく、隣のブース、その向かいのブースとの相互作用の中で、来場者の行動は形作られます。

その流れの中で、隣との信頼関係があれば、その相互作用をプラスに向かわせることができる。

それが、隣のブースを「保険」と捉える理由です。

今日、設営が終わったら

記事を読み終わったら、設営完了直後に、隣のブースへ30秒の自己紹介に行ってください。

スタッフの名前、会社名、何を扱っているか——その3つを伝えるだけで構いません。

わざわざ長話をする必要はないのです。

でも、この30秒が、展示会中の「もし何か起こったら」「この来場者は、隣で対応してもらった方がいいな」という判断を可能にします。

その30秒は、単なる挨拶ではなく、来場者と商談する道を、隣のスタッフも一緒に作ってくれるという関係を、ブースの中に組み込むステップです。

記憶に残すこと

展示会で会いたかった相手とのつながりは、ブースの装飾や来場者数の多さからは生まれません。

その場の信頼関係から、自然に生まれます。

隣のスタッフもまた、あなたのブースを応援する立場の人間です。

関係があれば、その応援が、あなたの商談機会に直結するのです。


自分たちのブースは、その力を活かせているか

この記事を読んで、「そう言えば、隣のブースとほとんど話したことがない」と思い当たったなら、あなたのブースには、まだ開かれていない「商談への入り口」があるかもしれません。

隣との関係だけでなく、ブース全体が来場者を商談へ導く道を、ちゃんと作れているか。

どこで来場者を取りこぼしているか。

SHOWCASEの無料ブース診断では、認知から商談までの流れの中で、あなたのブースが何を見落としているかを見える化します。

隣との関係も含め、ブース全体がどう機能しているか、30分で確認してみませんか。